こどものスポーツ環境を、守れるか。先回りの整備を、議会で問う。

令和6年(2024年)3月定例会 一般質問「スポーツ活動の場の確保と拡充に向けて」レポート

このレポートの要約

令和6年3月定例会では、小平市のスポーツ環境の課題を正面から問いました。

  • 花小金井小学校の増築工事問題:工事期間中のグラウンド使用制限により、地域の少年スポーツチームの活動場所が失われている実態を問いただした
  • 少年野球・サッカーチームのスポーツ環境:こどもたちが日常的に使える練習場所の不足という、地域スポーツの構造的課題を提起
  • 民間企業・大学との協定グラウンドの現状:協定により確保されているグラウンドが実際に機能しているのか、その実態を確認
  • 20年以上交渉が続く「千代田区立花小金井運動施設」問題:長年未解決のまま放置されてきた施設の活用について、改めて進展を求めた
  • 「先回りのスポーツ環境整備」という視点:問題が起きてから対応するのではなく、こどもたちの活動場所を計画的に確保する仕組みづくりを提言
目次

「練習場所がなくなる」という声が届いた

2024年初頭。私の元に、花小金井小学校のグラウンドを使って活動する少年野球チームから声が届きました。

「増築工事が始まって、グラウンドがどんどん狭くなっています。キャッチボールしかできない状態になりそうで、子どもたちの練習ができない」

実際に現地を訪れると、工事がまだ本格化していない段階でも、すでにレフト方向が使えなくなりそうな状況でした。

2023年のWBCで野球への関心が高まり、パリオリンピックに向けてスポーツへの期待が膨らむ中で、肝心の練習場所が失われていく——この問題を議会で取り上げないわけにはいきませんでした。


質問①②:増築工事中のグラウンド問題

体育・運動会はどうなるのか

答弁によれば、工事期間中は校庭が狭くなることを学校と共有しており、運動会等の行事については施工業者と調整し、工事を一時停止するなどの対応を取るとのことでした。

しかし私が確認したところ、学校側からは「狭いグラウンドのままでやる」という判断が示されていました。理由は「慣れない場所への移動によるけがのリスク」「スケジュール調整の難しさ」、そして「増築後の狭いグラウンドに子どもたちが慣れておく必要がある」というものでした。

コロナ禍で思うように運動会ができなかった世代の子どもたちが、今度は工事中の狭いグラウンドで運動会を迎える——この現実に複雑な思いを感じながら、安全管理の徹底を求めました。

スポーツ団体開放への影響

工事期間中もスポーツ団体開放は中止しないという答弁でした。しかし現実には、グラウンドが制限される中での練習は著しく制約されます。

過去の事例を確認すると、小平第十三小学校の校庭芝生化工事(約40日間の全面使用禁止)の際は、近隣中学校と東京ガスのグラウンドを代替利用できた事例がありました。一方、小平第五・第八小学校の増築工事の際には、スポーツ団体からの代替要望の記録が残っていませんでした。

「今回で終わる話ではない。これから公共施設の建て替えが続く中で、スポーツ団体への対応方針を今のうちに整備すべきだ」

相談窓口が文化スポーツ課であることを確認し、困っている団体に情報提供しながら、市としての対応方針の整備を求めました。


質問③④:民間グラウンド協定の現状と課題

協定グラウンドはたった2企業

答弁によれば、現在、民間企業との利用協定で借りられるグラウンドは2企業・人工芝グラウンド2面、テニスコート1面、体育館1施設のみでした。

しかも、人工芝グラウンドの再開放は前年度からやっと始まったところで、年間利用は平日2回のみ。テニスコート・体育館は再開に向けた調整中という段階でした。

過去には丸井研修センターや職業能力開発総合大学校のグラウンドも利用できた時期がありましたが、企業の福利厚生施設として自社優先になったことで利用できなくなっていました。

小平市は市内に複数の大学・企業を持つ恵まれた環境にありながら、市民が使えるスポーツ施設は慢性的に不足しています。

20年越しの「千代田区グラウンド」問題

最後に取り上げたのが、長年の懸案である千代田区立花小金井運動施設の問題です。

議会の会議録を遡ると、この施設の市民開放を求める声は平成15年(2003年)から上がっており、平成31年・令和4年にも同様の質問が繰り返されてきました。

2024年1月、ようやくコロナ禍以降初めて担当者同士が対面で意見交換できたことが確認されました。しかし具体的な交渉にはまだ至っていない段階でした。

私はこう訴えました。

「小平市内に他自治体の施設があるという現状を変えるべきだ。相互利用協定、あるいは買い取りも含めて、前向きに進めてほしい。20年議会で声が上がり続けているということが、どれだけ市民が求めているかを示している」


結びに

スポーツ活動の場の問題は、単に「グラウンドが足りない」という話にとどまりません。子どもたちがのびのびと体を動かせる環境は、心身の健康に直結します。また、地域スポーツチームの活動が継続できるかどうかは、地域コミュニティの維持にも深く関わる重要な要素です。

その後、市内のグラウンドやスポーツ施設、学校体育施設の利用に関して、多くのご要望をお寄せいただきました。こうした声を市に届け、グラウンド等の環境改善に向けた取り組みを進めていただいています。まだ実現に至っていない課題もありますが、着実に前進している部分もあります。

「暮らしやすさを守り抜く」——そのためには、スポーツに親しめる環境を整えていくことも重要な政策課題です。引き続き、現場の声を受け止めながら、改善に向けた働きかけを続けていきます。


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